要約
- 全国1,892市区町村のうち、緊急避妊薬を買える薬局が1件もない自治体が547(28.9%)
- ゼロ自治体の割合がもっとも高いのは熊本県(61.2%)
- ドラッグストア最大手のウエルシアは1,846店舗、一方でマツモトキヨシは41店舗
- 上位22チェーンの合計は31.1%にとどまり、残りは個人薬局・地域薬局
- 時間外に対応する店舗は56.9%、個室があるのは15.0%
1. 3割の自治体に、買える薬局が1件もない
市区町村を単位に集計すると、次のようになります。
販売できる薬局が1件もない自治体は547、全体の28.9%にのぼります。 緊急避妊薬は性交後72時間以内の服用が用法・用量であり、しかも対面でしか購入できません。 移動時間がそのまま入手可能性を左右する薬です。
2. 都道府県による差
市区町村のうち何%に販売可能な薬局があるか(カバー率)を、低い順に並べました。
上位10県。カバー率=販売可能な薬局が1件以上ある市区町村の割合。
一方、カバー率が高い側は次のとおりです。
都市部と、面積が広く自治体数の多い地域とで差が出ています。 なお店舗の絶対数では東京都が最多ですが、「住んでいる自治体に1件でもあるか」という観点では別の地図が見えます。
3. チェーン別の取扱店舗数
店名に含まれるチェーン名で集計した結果です。
ウエルシアが1,846店舗と突出する一方、全国的な知名度の高いマツモトキヨシは 41店舗にとどまります。 「よく知っているドラッグストア」と「買える店」は一致しません。
また注目すべきは、アイン薬局・クオール薬局・そうごう薬局・日本調剤といった調剤薬局チェーンの多さです。 ドラッグストアだけを想定して探すと見つかりにくい構造になっています。
上位22チェーンを合計しても4,960店舗(31.1%)で、 残りの約69%は個人薬局や地域の薬局です。 チェーン名から探すより、地域から探すほうが実用的だといえます。
4. 受け入れ体制
時間外対応をしている店舗は56.9%と半数を超えます。 一方、相談内容が周囲に聞こえない個室があるのは15.0%にとどまります。
また64.6%の店舗が事前連絡を必要としています。 販売できる薬剤師の勤務と在庫の両方が揃って初めて購入できるため、 来店前の電話確認は、事実上ほぼ必須と考えたほうが確実です。
集計方法
- 元データ:厚生労働省「要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧」(2026年8月13日時点、15,957件)
- 市区町村の判定:日本郵便の郵便番号データから作成した全国1,892件の市区町村マスタに対し、住所を最長一致で照合。政令指定都市は行政区単位で数えています
- チェーンの判定:店名に含まれる文字列で分類。表記ゆれにより実際と多少ずれる場合があります
- 設備:一覧に記載された「時間外対応」「プライバシーへの配慮」「事前連絡の要否」の各欄を集計
- 数値は毎月の厚生労働省の更新に合わせて再集計しています
引用・転載について
本ページの集計結果は、出典を明記していただければ、報道・研究・行政資料・教育目的で自由にご利用いただけます。 グラフの画像化や再集計も可能です。
出典:どこピル「緊急避妊薬はどこで買えるのか|全国15,957薬局の集計」
https://dokopill.com/report
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