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日本産科婦人科学会の指針では、緊急避妊薬(ECP)を用いた研究における妊娠率は1.4〜2.6%と報告されています。
これは「服用しても一定の割合で妊娠が起こる」ことを意味します。「飲んだから大丈夫」とは言えません。服用後も、月経の状況を必ず確認してください。
なお、かつて用いられていたヤッペ法(中用量ピルを2回服用する方法)については、同指針が欧米の報告で妊娠率3.2%(979人中31人)、国内の報告で2.6%(425人中11人)としており、現在のレボノルゲストレル法のほうが優位であることが確認されています。
なぜ100%ではないのか
作用の仕組みを知ると理解しやすくなります。指針の説明です。
LHサージ前(卵胞サイズ15mm未満)にLNGが投与されると、LHサージの消失や遅延が起こり、約80%の女性ではその効果が5日以上続く。したがってLNGを排卵前に投与することによって、その後5〜7日間排卵が抑制される
この薬は排卵を遅らせる・止めることで働きます。したがって、
- すでに排卵が起きたあとだと、この仕組みは働きません
- 排卵の時期は自分では正確に分からないため、タイミング次第という面があります
「効かない場合がある」のではなく、もともと排卵の前でなければ働きにくい薬だということです。
薬局へ行く時間が取れない場合
効果を下げてしまう要因
次の3つは避けられます。
- 服用が遅い … 排卵前である可能性が下がります。早いほど条件がよくなります
- 服用後2時間以内の嘔吐 … 吸収が不十分な可能性があります。指針は「ただちに1錠追加して服用する」としています
- 服用後の性交 … 指針は「ECPの有効性はECP投与後の性行為の有無に影響される」と明記しています
飲んだあとにすべきこと
3つ目に関連して、指針は服用後の避妊についてこう述べています。
ECPを服用した翌日から21日間、あるいは妊娠を早めに否定したい場合には14日間OCを服用させるなどして、きちんと避妊するように指導する
緊急避妊薬はその1回に対応するもので、その後を守る効果はありません。同じ周期のうちに再び妊娠の可能性が生じれば、そのぶんリスクは上がります。
継続的な避妊が必要なら、低用量ピルなどの方法を医師と相談してください。
結果の確認方法
服用後の出血の有無では判断できません。基準は次の月経です。
- 95%は予定月経日の7日後以内に月経が来ます
- 7日以上遅れる、またはいつもより明らかに軽い場合は、妊娠検査を受けてください
まとめ
- 指針の報告では妊娠率1.4〜2.6%。100%ではない
- 排卵を遅らせる薬なので排卵前かどうかが効果を左右する
- 服用後の性交は効果に影響する。その後の避妊が必要
- 結果は次の月経で確認する
参考にした資料
この記事は公的機関等の公表情報をもとに作成しています。医療行為・診断を行うものではなく、 医師・薬剤師の判断に代わるものではありません。掲載内容は2026年8月21日時点のものです。