消退出血とは
ホルモンの量が急に下がることで、子宮内膜がはがれて起こる出血のことです。緊急避妊薬を飲むと体内のホルモン量が一時的に上がり、その後下がるため、この出血が起こることがあります。
ノルレボ錠1.5mgの添付文書では、国内第III相試験での発現頻度は次のとおりです。
- 消退出血 … 46.2%
- 不正子宮出血 … 13.8%
合わせると約6割。出血が起こるほうがむしろ多いと考えておくと、慌てずに済みます。
生理との違い
厳密な見分け方はありませんが、目安として次のような違いがあります。
| 消退出血 | 通常の月経 | |
|---|---|---|
| 時期 | 服用から数日後に起こることがある | 周期にしたがって来る |
| 量 | 通常の月経より少ないことが多い | いつもどおり |
| 期間 | 短めのことが多い | 数日間 |
ただし個人差が大きく、これで妊娠の有無を判断することはできません。添付文書も、不正性器出血や妊娠初期の出血を月経と区別できない場合があることに注意を促しています。
薬局へ行く時間が取れない場合
次の月経はいつ来るか
判断の基準になるのは、消退出血ではなく次の月経です。日本産科婦人科学会の指針にはこうあります。
80%以上の女性が予定月経日の前または2日後以内に月経があり、95%が予定月経日の7日後以内に月経がある
つまり大半は、ほぼ予定どおりに月経が来ます。数日のずれは想定の範囲内です。
消退出血が来ない・月経が遅れている場合
指針は、妊娠検査を勧める基準を明確に示しています。
月経が予定より7日以上遅れたり、あるいは通常より軽い場合には、妊娠検査を受けるよう勧める
ポイントは2つです。
- 7日以上の遅れ
- いつもより明らかに量が少ない(遅れていなくても該当します)
消退出血が来ないこと自体は、直接の判断材料になりません。予定月経日から数えて考えてください。
出血が続くとき
次のような場合は医療機関に相談してください。
- 出血が長く続く、量が多い
- 強い腹痛をともなう
- いつもの月経とあまりに様子が違う
まとめ
- 消退出血は46.2%に起こる、もっとも多い副作用
- 出血の有無で妊娠しているかどうかは判断できない
- 95%は予定月経日の7日後以内に月経が来る
- 7日以上遅れる/いつもより軽いなら妊娠検査
この記事は添付文書と学会指針の記載を整理したものです。個々の症状の判断は医師にご相談ください。
参考にした資料
この記事は公的機関等の公表情報をもとに作成しています。医療行為・診断を行うものではなく、 医師・薬剤師の判断に代わるものではありません。掲載内容は2026年8月21日時点のものです。